Montuno no.5
モントゥーノ・ナンバー5

 アルバムタイトルを冠したこの曲で、まずは準備運動しましょう。
それにしても4枚目のアルバムなのに『ナンバー5』とは一体どういう神経でしょう?

 数字は面白いもので、みんなが共通して持っている普遍的なイメージというものがありますよね。
『ナンバー4』の「死」を連想させる忌わしいイメージ、『ナンバー3』のキレンジャー的存在感(好物はカレー)、『ナンバー2』の伸び悩んだ感じ、『ナンバー1』の持つストレートな馬鹿っぽさ…
『6』以上になると、もう有象無象といった趣です。(CHICAGOのアルバムタイトル参照)
 そう考えると確かに、『ナンバー5』がニュートラルなバランス感を持った数字であることが浮き彫りになります。

 そういう考察を踏まえて、タイトルを付けたタケシ本人に『モントゥーノ・ナンバー5』という題名の意味を聞いてみました。
「なんとなくカッコイイから」だそうです。

 

On The Palette
オン・ザ・パレット

 絵を志していたこともある泉ちゃんらしい発想の歌詞です。

 ところで小学生の時、図工で水彩の授業なんかがあると、授業が終わる頃には誰のパレットも汚い深緑色になっていませんでしたか?
ご丁寧にもその深緑を、最後に残った画用紙の空白部分に塗り込んだりして…
その深緑の作品群を持ち帰る度、母親が鴨居の所に貼り付けて、親子揃って芸術的センスの無さを露呈したりしたものです。

 

Awakenings(優しい朝)
アウェイクニングス

 タケシの家は山の頂上にあります。
彼のベッドルームからは富士山が見えるし、朝日がガンガン差し込むしと、まるでキャンプ地にいるようなすがすがしさなのです。
タケシ少年は、そんな雄大な景色を眺めながら(たまに「ヤッホー」)育ったわけです。
だからあんなに健康的に日焼けした青年に成長したのですね。

 でも最近は忙しさにかまけて不健康な生活を送っているようです。
 朝、ニワトリよりも先に「ヤッホー」と雄叫びをあげていたあの頃への思いが、彼の詞に込められているのかもしれません。

 

ジャズる心
Le coeur qui jazze

 『ジャズる心』などというすっとぼけた邦題を連呼してみました。
でも原題も『Le Coeur Qui Jazze』と、Jazzの動詞形という変な形になっているので、あながちいいかげんな訳だとは言えません。

 『ジャズる』なんて、ちょっと古いミュージシャンの使っていた業界用語なのでしょうね。
色々応用が利きますので、TPOに合わせて『ダフる心』(ゴルフの時)とか『ガブる心』(相撲の時)とか、替え歌で歌いましょう。

 

Melody
メロディ

 泣きながら踊るための曲です。
キップソーンには珍しく、この曲は短調で始まります。

 僕は昔、キャンディキャンディの主題歌を聴いた時初めて、短調と長調の違いを知りました。
「ひとりぼっちでいる〜と〜」の所から短調の悲しい感じになり、「泣きべそなんてサヨナラ〜ね!」の「ね!」の所で長調の楽しい感じに変わる、調性と歌詞とが一体となった優れた例です。

 『Melody』の場合は泣いて、笑って、さらに踊るという、『キャンディキャンディ』の上を行く曲に仕上がりました。
でも泣いて笑って踊って聴いていると、家族の人が心配するので御用心を。

 

Boogaloo Chair
ブガルー・チェア

 アルバム随一の高速チューンです。

 『ブガルーチェア』に恋人と一緒に腰掛けたら、大音量でこの曲を流しましょう。
凄まじいグルーヴに合わせて、ひたすら踊りまくるのみです。
ロデオマシーンの様に、二人は椅子ごと揺さぶられ続けるでしょう。
 もの凄いアクロバティックなエッチをしてるわけではないですよ。
愛を確かめ合う余裕など無いほどの速さですから。

 

Mustache
マスターシ

 『Mustache』とは口ヒゲのことです。
フセインやフランクザッパ、泥棒などに代表される、鼻の下から口の周りにかけてたくわえられた男らしいヒゲのことです。
 ヒゲが生えてる間はワイルドでかっこいいのですが、薄くなったり、剃ってしまった途端、やけに鼻の下の広さが強調されてしまうのが玉にキズ。(宇崎竜童を参照)

 

Love Groovy Saucer
ラヴ・グルーヴィー・ソーサー

 オルガンバーのショットガン連発イベント、『Groovy Sauce』のテーマ曲です。
大まかなサンプルは前回のドイツツアーで組み立てました。

 ドイツって電気機器の通常の電圧が220Vなんですよ。
ミキサーの金属部分に触れると、ジーンと体に帯電していくのを体感できます。
 100Vの日本でも、ショットをキメてからこの曲聴いたらそりゃ感電しますよ、あんた!

 

Scooter
スクーター

 スクーターといえばべスパです。
ランブレッタという貴兄もございましょうが、『探偵物語』で松田優作扮する工藤ちゃんが乗ってたのがべスパなのですから、誰が何と言おうとべスパなのです。

 ちなみに電子ジャーといえばタイガー、便器といえばTOTO、ファスナーといえばYKKです。

 

愛がひとつ(One Love)

 別れの歌なのです。
でも悲観的でない、より深い愛を感じさせる作品になったと思います。

 プリプロの段階から良い曲で気に入っていたのですが、そこに平野さんのパーカッション、僕のギター、ホーンセクションといった生楽器が被さっていくうちに、別離に傷付いた心を昇華させるような、応援歌のような温かさが曲から溢れて来ました。
レコーディングしながらウルウルしたのは初めての事です。

 平野の愛と石垣の愛、「ちょっと勘弁」とか思ってはいけません。
ぶっ殺しますよ。

 

For Kids
フォー・キッズ

 ラストを飾るこのナンバーで再び元気良く踊って頂きましょう。

 『珍プレー好プレー』のエンディングでファインプレーを連発しているような、スピード感に溢れた曲です。
宝塚のショーのフィナーレでメンバー全員変な羽根を付けて並んでるところ、『太陽にほえろ』の最後にボスが変な顔になって止まっているところなどを想像しながら聴くとより効果的です。
 『8時ダヨ!全員集合』でいえばババンババンバンバンでしょうか。
風邪ひくなよ!